【教員の転職】辞めたいと思ったときに考えるべき3つのこと【#1】

教員の転職

はじめに

こんにちは、りんくです。
最近、いきなり秋が深まってきましたね。冬が顔出しているというか、後ろから密かに近づいてきていてそろそろ追い越されるんじゃないかという感じがします。

秋の夜長はブログを書くのにぴったりなので、今日から新しいシリーズを始めようと思います。
その名も「教員の転職」シリーズ。
高校教員をしていた私がどうやって転職をしたか、転職をするために何を、いつしたのか、何に困ったかなど、思い出せる限り書いていきたいと思います。

1回目となる今日のテーマは「辞めたいと思ったときに考えるべき3つのこと」です。
いつ辞めたいと思ったのか、そのとき何を考えたかを振り返りながら、これから転職をしたいと考えている教員の方に考えて欲しいことを紹介していきたい思います。

考えるべき3つのこと

私が教員を辞めようと本気で決心したのは、教員として働き始めて4年目のことです。以前の記事にも書いたように部活が苦で、もうこんな仕事は続けられないと思い、本気で辞めようと決意しました。
辞めようと思った理由については以下の記事をご覧ください。

だから僕は教員を辞めた。
元高校教員が、教員を辞めた理由をお話しします。教員を目指している方、現役教員の方、教員をやめようと思っている方に読んできただきたいです。

ただし、辞めようと決めてから実際に辞めるまで、実は3年の月日を要しています。その理由はまた別の機会に書きますが、その3年間の間にじっくり考えたことをまとめてみたいと思います。

辞めた後に何をしたいか

当然のことではありますが、絶対に考えなければならないことです。「辞めた後に何をしたいか」
「教員を辞める」、これは揺るぎない決意だと思います。でも、その後に何が何でもこれがしたい!と思えるようなものが僕にはありませんでした。もし、辞めた後にしたいことが明確な方はここは飛ばしてもらっても構いません。

辞めた後に何をしたいかを考えるとき、私が重視したのは「自分が興味のあること/好きなことを仕事にする」と言うことです。
好きなことを仕事にするなんて甘いこと言ってんじゃないよと言う方もいるかもしれません。でも、せっかくやるなら好きなことや、少しでも多くの興味関心を注げるものを仕事にしたいと思うのは自然なことではないでしょうか。

仕事をするために生きるのではなく、生きるために仕事をしているのだと僕は思っています。
仕事はとても大事ですが、所詮は生きていくための手段でしかないんです。でも人間は、生きていくための一つの手段にすぎない仕事にかなり多くの時間を取られるわけですよね。
週5日働いて休みは2日だけです。1年間の3分の2は仕事をしているわけで、人生の半分以上は仕事に時間を奪われるわけです。それなら少しでも自分の好きなことを仕事にしたほうが、懐も心も同時に満たされて一石二鳥と言うものではないでしょうか。

私が実際に検討した仕事は、自分の興味があるものを中心とした以下の2つです。

・WEBデザイナー(WEBデザインに興味があり、学校でもHP更新をしていたため)

・データアナリスト/データサイエンティスト(数学・統計の知識が活かせそうだと思ったため)

興味があって、自分の経験やスキル的に頑張ればやれそうな仕事を探しました。
もちろん、学校の教員から比べるとどちらもめちゃくちゃ遠いところにある職種ですが、手っ取り早くなれそうな興味のない仕事より、難しそうでも興味のある仕事に就きたいと思っていました。

最終的に自分がやりたい職種を絞り込めたのは、辞める半年前くらいだっと思います。ちょうど今くらいの時期ですね。正直ちょっと遅いくらいだったと思います。職種によっては自分で勉強をして、何かしらのアウトプットを作成しておく必要がありますし、資格が必要なものだってあります。僕の場合は特に資格が必要でもなく、何とか自学で勉強して面接の際にそれっぽい話ができるようになったのでどうにかなりましたが、全ての職種でそうとは限らないので余裕を持って考えておく必要があるでしょう。

・本当にやりたいことを時間をかけてしっかり考える
・時間をかける必要があるが、できる限り余裕を持って考える

どんな生活をしたいか

教員を辞めようと思う人、というか今の仕事を辞めようと思う人はまず間違いなく今の生活に満足していないと思います。僕の場合は、残業が当たり前で、土日も部活で潰れる生活が嫌でたまりませんでした。「もっと人間らしい生活をしたい」と常日頃から思っていました。

せっかく転職するのであれば、自分が思い描く理想の生活を手に入れるべきだと思います。
だからこそ、どんな生活をしたいかという問いはとても大切です。

実現可能かどうかは一旦置いておいて、自分の理想の生活は何かを考えてみてください。

  • 残業はあってもいいけど土日祝日に確実に休める生活
  • 残業もほとんどなくて土日祝日確実に休める生活

とか、別の視点で言うと

  • 平日は忙しくても、休みの日には家族と過ごす時間を作れる生活
  • 早く帰って子供の顔を当たり前のように見れて、子供の世話をできる生活
  • 趣味のために休みを取りやすい生活

などなど。何でもいいです。
せっかく大きな決心をして仕事を辞めるのですから、今よりも良い生活を手に入れるべきです。
ここで挙げたような理想を完全に実現できるかは分かりませんが、少なくとも自分の理想を明確にして、少しでもその理想に近づくように努力することが転職活動では大事だと思っています。
目標設定の時点で変な妥協をしてしまうと、転職してから後悔する原因になりかねません。

1番目の「辞めた後に何をしたいか」にも通じることですが、せっかく辞めるのですから、辞められるのですから、その後の生活については明確なビジョンを持っておくことが大事だと思います。
そのビジョンが自分の転職の軸であり、自分の人生の軸になると思います。

・今の生活の何が不満かを明確にする
・辞めた後にどんな生活をしていたいかを正直に言葉にする

どれだけのお金が必要か

いきなり現実的な話になってすみません(笑
でも転職する上で避けては通れないのがお金の話です。
教員からの転職の場合、基本的にほぼ全ての職種が未経験職種になります。なぜなら、学校の教員と同じ類の仕事は学校の先生しかないからです。似ているものとして、塾講師、予備校講師と言うのがありますが、逆に言えばこれくらいしかありません。

例えば、電気メーカーで「人事」という職種についている人がいたとして、この人は電気メーカーという業界を離れても、他の業界の人事として転職することができるんです。小売だろうが不動産だろうが、物流だろうが、どんな業界にも「人事」という職種がありますからね。
でも「教員」という職種は「学校」という業界にしかないんですよ。先ほど挙げた塾講師や予備校講師は厳密には教員ではないので異職種です。

なぜこんな当たり前のことを言っているかというと、未経験職種への転職はまず間違いなく年収が下がるからです。
学校の教員の年収は決して高くはないですが、平均からすると安くないのもまた事実です。
教員の年収で生活している人は、若い人でもある程度の安定を手に入れているはずです。
残業代が出ないにしても各種手当が出ますし、もし実家暮らしであれば数年で新車が買える程度にお金も貯められるはずです。
労働環境は劣悪ですが、福利厚生自体はしっかりしています。理論値としての年間休日は125日以上ありますし、年次休暇とは別に夏季休暇だって取得可能です。人間ドックや特定の検診は職免扱いです。時間休だって取れます。

ですが、世の中にこれだけの条件が揃っている仕事はそこまでたくさんはないのですよ。
時間外労働が蔓延っていることと、残業代が出ないことを除けばかなり恵まれた環境にあるのが学校の教員です。(少なくとも公立学校では。)

これらの待遇を手放すというのは実はかなりでかいことで、現実的に年収が下がるのはかなり痛いですよね。
だからこそ、転職した後にどれだけのお金が必要かをよく考えておいてください。どれくらいの年収があればやっていけるのか、2番目で挙げた自分の理想の生活ができるのかということを踏まえて。
また、辞めるまでにどれだけのお金を貯めておくかについてもよく考えておいてください。転職に伴って引っ越したり、生活や仕事に必要なものを新調する可能性がありますからね。

私は転職とともに引っ越すことを想定していたので、それを見越して冬の賞与はある程度貯金に回しました。また、希望職種の求人を見ながら年収の相場を知り、自分のレベルに見合っていてなおかつ生活していくのに困らなそうな額を希望年収として設定しました。

ここはとことん現実と向き合ってください。

・未来のお金(これからどれだけ必要か)を考える
・今のお金(どれだけ貯金があるか、辞めるまでに貯まるか)を考える

おわりに

さて、非常にざっくりとではありますが、辞めたいと思ったときに考えるべき3つのことを紹介しました。
3つのどれについても伝えたいことがありすぎてまとめるのが大変でした。いつか、それぞれを単独の記事にして書いてもいいかもしれません。

教員を辞めるというのは大きな決断ですが、その先に自分の新しい生活が、今とは違う理想の生活が待っているのだとすればとても素敵な決断です。ですが、先のことを何も考えていなのであれば、それは危うい決断になるかもしれません。
転職は「逃げ」ではなく「前進」です。大きな一歩を踏み出すために、これからのことを時間を使ってしっかり考えてみてください。

少しでも参考になれば幸いです。

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