【教員の転職】退職意向を伝えるなら今しかない!【#2】

教員の転職

はじめに

こんにちは、リンクです。

今日はいつもよりも使命感に駆られながら、かつ半ば勢いに任せて記事を書こうとしています。
それはなぜか……

教員の転職において、今の時期が一番大事だからです!!!

転職する上で何が大事ですかと聞かれたら、そりゃ大事なことなんてたくさんあるのですが、ひとまず今この時期に大事なことを1つだけ教えろと言われたら間違いなく

「辞意を表明すること」 です。

今の仕事を辞められなければ、いくら新しい仕事を見つけても転職できませんからね。
そして何より、教員はその職業柄辞める時期が固定されてしまいます。
普通の会社員であれば、好きな時期に辞められるのですが、教員が辞めるタイミングは年度末の3月しかありません。
それを踏まえるとボケッとしていられないのです。街中に溢れるクリスマスソングを聴いて浮かれている場合じゃありません!

ということで、今日のテーマは「退職の意向を伝えるなら今しかない!」です。

なぜ退職意向を伝えるのか

あえて「なぜ?」と考えなくてもいいかもしれませんが、念の為。
退職意向を伝える理由、私は2つあると思います。

① 退職手続きの一環として (辞意の表明は退職手続きの第一歩)
② 退職準備・転職活動を円滑に進めるため

①は当たり前ですね。「辞めます!」と言わなければ辞めることができないのは普遍の真理です。
辞めますと宣言をすることで、退職の手続きがスタートします。

②も当たり前と言えば当たり前です。
退職・転職をする上で「円満退職」というのは割と大事です。
辞めたい側の人間からすれば、「こんな場所さっさと出たい」とか、「こんな職場どうなろうと知ったこっちゃない」とか、心ないことを割と普通に思ってしまったりもする物ですが、実際のところそんな傍若無人に振る舞うのはあまり得策ではないでしょう。

どれだけ嫌な思いをした職場であっても、少なからずお世話にはなっている場所ですし、自分がいなくなっても生徒はそこで学び続けるわけです。
となれば、最低限、その職場にいる人たちに迷惑がかからない程度の引き継ぎをして退職すべきです。

そのためには準備が必要です。
退職の準備には意外と時間がかかります。事務的な手続きであれば書類をちょろっと書くだけなのであまり面倒ではありません。
しかし、教科の引き継ぎ、クラスの引き継ぎ、分掌の引き継ぎなど、自分がいなくなっても次の人が仕事をスムーズに進められるようにするための準備にはとても時間がかかります。
また、長く勤めていた場合、単純に荷物整理にも時間がかかりますね。

そんな諸々を処理するためにも、まず退職の意向をきちんと伝えて、責任を持って、堂々と退職の準備をしてください。
最初のうちは管理職や教務主任、学年主任など限られた人にしか共有されないと思いますが、そういった上の方々が知っているだけでもいろいろなことをかなり進めやすくなります。

転職活動を始めれば自ずと1日休みや、時間休が増えると思いますが、事情を知っていてもらえれば多少はフォローしてもらえますし、こちらとしても安心して転職活動に専念できます。

いつ、誰に伝えるのか

さて、今日の本題に入っていきましょう。
退職を表明する際に気になるのは、「いつごろまでに伝えればいいのか?」「誰に伝えればいいのか?」ということですよね。
この2点について詳しく説明します。

いつ伝えるのか

結論から言うと、遅くとも2学期の終業式まで には伝えるべきでしょう。

もっと言えば、11月中に伝えておけると尚良いです。

校種にかかわらず、公立学校であれば11月ごろに次年度の異動希望を提出すると思います。
私がいた自治体では最低でも3年間は同じ学校にいることになっており、赴任3年目以上の先生たちは11月中旬までに異動希望の書類を提出していました。
私はちょうど赴任3年目で退職を決意したので、初めての異動希望であり、最後の異動希望となりました。

この書類を書くのが11月ということは、この頃から次年度の人事が動き始めるということです。
学校の定員なども決まってきますし、退職者の人数、再任用の人数、新規採用教員の人数などが固まってくる頃です。
ですからこの時期に退職意向を伝えておくと、学校としては次年度の転出・退職が何人になるかというのが正確に把握できるため、次年度の教員獲得に向けて色々と調整しやすくなるわけです。

もちろん、これは完全に学校側の都合を考えた場合の話です。
「こっちは辞めたいんだから、学校の事情なんて知ったこっちゃねえよ」と思うかもしれません。
実際私も少しはそう思っていました。
ですが、やはり次年度もこの学校で働く先生たちがいるわけで、生徒たちもいるわけで、その人たちになるべく迷惑はかけたくないという思いあったのでなるべく早めにと考えていました。

私が実際に辞意を表明したのは、11月下旬、11月が終わる直前だったと思います。
本当はもっと前から言おうとしていたのですが、なかなかタイミングがつかめず、タイミングを逸し続けて気がつけば12月になろうとしていたところ、ギリギリ11月中に言えたという感じでした。

2学期終業式まで、できれば異動希望調査がある11月までに伝えましょう。

誰に伝えるのか

これについては間違いなく 管理職の先生(校長 or 教頭) に伝えてください。
私は教頭先生に最初に伝えて、その後、校長・教頭の2人と面談する時間を作ってもらいました。

教頭と校長のどちらに先に伝えるかで悩む方もいると思いますので、私が教頭先生に最初に話した理由を説明しておきます。
私は高校に勤めていたのですが、高校では職員室に常にいるのは教頭先生で、校長は基本的に校長室にいて職員室にはたまにしか来ないことが多いです。
ですから日頃から何か重要な報告がある際はまず教頭に報告、その後校長に報告と言う流れが普通でした。(もちろんその前に主任・主事の先生に伝えていますが。)

退職というかなりデリケートな話題であるため、私は学年主任や教務主任に事前に相談することなく、直で教頭先生に相談をしました。
主任・主事の先生には管理職からに伝えていただいた方が何かとスムーズかと思ったからです。それに変な引き留めに合いたくもありませんでしたし。

小学校や中学校では少し状況が異なるかもしれませんね。校長先生は意外と学校を徘徊してたりしますし、職員室にいる時間が長い校長もいますし。日頃の業務の中で教頭と校長にほぼ同時に報告を行なっているみたいな状況もあるかもしれません。
ですのでここはご自身の学校の状況に合わせて適切だと思う方を選んでください。

ただ、教頭先生に先に話すというのはそもそもおかしなルートではないので、迷った場合はまず教頭先生でいいと思います。

管理職の先生(校長・教頭)に伝える。迷ったらまずは教頭先生

ちなみに余談ですが、管理職に伝える前にそれ以外の仲の良い先生などに伝えるのはやめておいたほうが良いと思います。
どこから噂が広がるかわかりませんし、きちんと報告する前に変な形で校長先生や教頭先生に退職の噂が伝わると話がめんどくさくなる可能性があります。

もしも同僚の中にめちゃくちゃ信頼できて何でも話せる親友のような方がいるなら話は別かもしれませんが、そうでない限りは管理職に伝えるまでは何があっても退職意向は胸に秘めておきましょう。

辞意表明の実体験

上にも書いた通り、私は11月の上旬くらいから教頭先生に話すタイミングを見計らっていました。

デリケートな話題なので2人きりの状態で話したいわけですが、普通に仕事しているとそんな状況には滅多になりません。
たまたま2人の状況ができたとしても、そんなふらっと切り出す話題でもないですし。
かといって、「今日の放課後、少しお時間いただけませんか」みたいなことを言いに行こうとしても、教頭先生の左右には教務主任と生徒指導主事が座っているのでなかなか声をかけづらい状況です。

来る日も来る日も放課後遅くまで学校に残りタイミングを伺っていたのですが、その努力も虚しく連敗する日々を送っていました。
こんなに2人きりになりたいと思った人は人生で初めてだったかもしれません。

そんな状況が続いていた11月下旬のある日の放課後、ついにチャンスがやってきました。
職員室にほとんど先生がいなくなり、そして教頭先生が1人で給湯室に向かったのです!
これだ!今しかない!今を逃すと退職できない!と思い、すかさず給湯室に向かいました。

「すみません、お話ししたいことがあるのですが、少々お時間よろしいでしょうか」的なことを言って、職員室から直接出入りできる図書室に行きました。(特殊な作りの学校でした。)
今思えば、相手が1人の時を狙ったかなりゲリラ的な犯行でしたが、こちらも切羽詰まっていたので仕方ありません。手段を選んでいる暇はなかったのです。

そして、暗い図書室で2人きり、これがあと15歳くらい若くて、相手が同級生の女の子とかならものすごく青春真っ只中なシチュエーションでしたが、実際にはそれと180度反対の状況で、話を切り出しました。

「今年度いっぱいで退職したいと考えています」
「退職してこういうこと(実際には具体的なことを言いました)をしたいと思っています」


ということを話したと思います。
聞いた瞬間は教頭先生も驚いていたように思いますが、意外とすんなり受け入れてくれたのを覚えています。

今思い返してもかなり勇気のいる瞬間でした。

何を伝えるか

それでは最後に、辞意表明では何を伝えるべきかをお話ししましょう。
大きく3つです。

① 退職します宣言 (堂々と、高らかに)
② 退職時期
③ 退職理由

① 退職します宣言

まずは、「退職を考えています」ということをはっきりと述べましょう。
この時に大事なのは、「退職をさせてください」でもなく、「退職をさせてもらえますか」でもなく、「退職します」という確固たる決意を伝えることです。

退職は労働者の権利なので、「退職したい」と言えば退職することができます。
ここで「辞めさせてもらえますか?」みたいな言い方をすると引き留めにあったり、なかなか退職の手続きに進めなかったりしますので、はっきりと退職の意向があることを伝えてください。

② 退職時期

「今年度いっぱい、3月末での退職を考えています」といように、明確な時期を述べてください。
教員は基本的に年度末にしか辞められません。
もちろん、学校の都合なんて知ったこっちゃねえぜというロックな生き方をしている人であれば、好きな時に辞めていいと思います。しかし、現実的なことを考えると3月末になってしまいます。(担任を持っていたりすると尚更)
つまり、退職するチャンスは1年に1回しかないことになります。
ここを曖昧にしてまうと大事なチャンスを逃すことになりますので、明確すぎるほど明確に、次の定期考査に必ず出る問題を教えているときのような気持ちで話しましょう。

③ 退職理由

退職理由はざっくりいうと、「キャリアチェンジをしたいと思ったから」という方向性でいいと思います。

  • 教職に憧れて教員になったが、働くうちに●●に興味が出てきた
  • もともと教員以外の●●という職業に興味があってチャレンジしたいと思った
  • 新しいことにチャレンジするなら今しかないと思った

みたいなことを話せば良いと思います。
辞めたい理由なんて本当のことを言えば今までの辛かったこと、嫌だったことが恨み節のように果てしなく出てきてしまうかもしれませんが、ひとまずここではそれは封印して、前向きな理由だけ述べておきましょう。

ポジティブとネガティブの比率は 10:0 または 9:1 くらいにしておいた方がいいでしょう。

辞意表明のテンプレ案

ここで、なんて切り出したらいいかわからない人のために思いつきのテンプレ案を掲載しておきます。

突然お時間いただき申し訳ありません。
私事ではありますが、今後のことについてお話ししたいことがあります。

誠に勝手ではありますが、今年度末、来年の3月で退職をしたいと考えています。

教員として●年間勤め、教頭先生を初め多くの先生にお世話になりましたが、ここで一区切りつけて、●●という職種に挑戦したいと考えています
(●●に挑戦したい理由を超簡潔に述べてください。)

突然のご報告で申し訳ありません。
退職まで精一杯業務に取り組みますし、計画的に引き継ぎも行うつもりです。

よろしくお願いします。

こんな感じでどうでしょう?(笑

私のようにゲリラ的にではなく、事前にアポを取ってからお話ししてくださいね。

おわりに

「退職意向を伝えるなら今しかない!」ということで、長々と話してきました。読んでいただきありがとうございます。

僕もこれまでの人生で3回ほど辞意表明をしてきましたが、こればかりは何回やっても緊張するものです。
普段使うことのない勇気を必要とします。
でもこのフェーズを越えないと辞めることはできません。

極端なことを言えば、転職に必要なことは「辞意表明」「転職先の内定獲得」の2つしかありません。
そのうちの1つを無事終えられればほとんど転職できたようなものです。(違います)

なかなか勇気が出ない方もいるかと思います。
以下のツイートをしておりますので、リプライいただければ私が全力でその背中を押します。
背骨が折れるくらいの勢いで押しますので、もしあと一押しが欲しいという方がいればいつでも言ってください。DMでも構いません。

それでは、もうそろそろ成績の締め切りや保護者会で忙しくなる時期ですが、教員の皆さんはお体に気をつけて。
教員以外の方も体調管理をしっかりして仕事や勉強や生活を収めていきましょう。

それではまた。

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